大崎市民病院Osaki Citizen Hospital

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院長あいさつ

並木 健二

大崎市民病院院長
並木 健二

「地域医療」という概念が提唱され一般化して40年以上が経ちましたが,その地域医療の中心となる公的医療機関の体力が,この所急激に消耗してきました。このような中でも国は団塊の世代が後期高齢者となる2025年に向け,本格的に地域医療構想を提唱し推進してきています。そして,我々自治体病院はこれを受ける形で「新公立病院改革プラン」の策定を今年度中に行わなければなりません。

さて,1市6町が合併して誕生した大崎市は今年で満10年となりました。そして,大崎市民病院は新築移転して2年目を迎えました。これを機会に【病院理念】と【基本方針】を新しいものに変えました。新しい【病院理念】は~市民が安心できる医療の提供~です。

平成27年度実績として,外来患者数は延べ264,804人と1,170人以上の増加,入院患者数は延べ150,211人と1,300人以上の増加。手術件数は全体としては約800件増えて5,457件。その内新病院で新たに始まった心臓血管外科の手術は106件,呼吸器外科の手術は129件でした。平成28年4月病床稼働率90%前後と病院経営的には順調な経過を辿っています。

特に,500床の病院として,宮城県北の基幹病院である「地域医療支援病院」としての自覚を更に強くし,その中で紹介率65.05%,逆紹介率75.74%で,その基準を満たす事ができています。

平成27年の初期臨床研修医は19名がマッチしました。これでフルマッチが4年続いています。うれしい悲鳴ではありますが,研修医数増加もあり本院は新築2年経たずに,カンファランス室を改装して,医師19名分の医局増設を余儀なくされました。

明るいニュースとして,今まで永く不在が続いた精神科の医師が赴任し,救急医療のみならず院内の精神医療が充実してきています。また,6年制の影響と難関国家試験のため,なかなか集まらなかった薬剤師7名全員が国家試験を合格し,めでたく入職となりました。人出不足に悩み続けた薬剤部がやっと一息つくことができました。

平成28年4月1日現在,医師:159名,看護師:531名,メディカルスタッフ:薬剤師27名,管理栄養士9名,放射線技師33名,臨床検査技師42名,臨床工学技士14名,リハビリテーション技師22名。看護師を始めまだ十分ではありませんが,幸いなことに多くのスタッフが宮城県北の当院に集まってくれています。

がん診断に有効なPET,精密ながん治療ができるIMRTの設置はその威力を十分発揮しています。さらに,本年より甲状腺疾患に対する外来放射線内部照射療法が始まり,治療の選択肢が益々増えてきました。新病院になり2年が過ぎ,こうして市民の方々が仙台に行かなくても当院にて多くの医療が受けられるようになってきました。

最後にビッグニュースとして,大崎市民病院は今年DPCⅡ群になる事ができました。今年のDPCはⅠ群大学病院本院81施設,Ⅱ群それに準じた病院140施設でした。当院は機能評価係数Ⅱが高い順のランキングでは全国33位,宮城県では3病院中第1位になることができました。市が管理する自治体病院としては千葉県の総合病院国保旭中央病院に次いで全国第2位でした。偶然なことに総合病院国保旭中央病院は今年の4月に地方独立行政法人となったので,現時点では当院が第1位となります。

今年もまだまだ問題は山積しておりますが,その中で最大のミッションは,日本医療機能評価機構の「病院機能評価」を12月に再取得する事です。大崎市民病院は市民の期待に応えられるよう,そして職員が健全に明日への希望を持てるよう着実に進んでいきたいと思っています。