大崎市民病院Osaki Citizen Hospital

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血管外科

医師の紹介

 

  • 小ヶ口 恭介(診療部長(災害支援担当)兼手術センター診療部長兼救命救急センター副センター長)
  • 土田 憲(科長)

診療の概要

 

血管外科では,心臓・胸部大動脈・脳血管を除く全身の脈管疾患を扱います。

※血管の病気について,詳しくはこちら(日本血管外科学会ホームページ)をご覧ください。

診療の特色

 

血管造影装置を備えたハイブリッド手術室が新設され,閉塞性動脈硬化症,急性動脈閉塞に対して,血管内治療と従来の外科的血行再建術を同時に行うハイブリッド手術など,治療の選択枝が増えました。
腹部大動脈瘤に対しては,平成26年11月より従来の開腹人工血管置換術に比べて低侵襲なステントグラフト手術が行えるようになりました。
また,平成26年9月から,下肢静脈瘤に対するラジオ波(高周波)血管内焼灼術を始めました。従来の手術より痛みが軽く,創も小さく,日帰り手術で行っています。

代表的な疾患と症状

 

下肢閉塞性動脈硬化症

 

末梢動脈疾患(PAD)は脳血管疾患,心血管疾患とともに三大動脈硬化疾患といわれ,ほとんどが下肢閉塞性動脈硬化症(ASO)になります。喫煙,糖尿病,高血圧,高脂血症が危険因子であり,高齢化や生活習慣病の増加で患者数も増加しています。症状としては,下肢冷感(足の冷え),しびれ,間歇性跛行(少し歩くとふくらはぎなどが痛くなり,少し休むと良くなって歩ける状態),安静時疼痛,潰瘍,壊疽です。間歇性跛行の症状がでる疾患は脊柱管狭窄症が多く,その次に多いのが閉塞性動脈硬化症になります。

 

腹部大動脈瘤

 

動脈のこぶが動脈瘤であり,通常2cmほどの腹部大動脈は径5cm以上になると破裂する危険性があるので,手術を必要とします。喫煙・高血圧が危険因子です。腹部に拍動性腫瘤を触知することもありますが,無症状のことが多く,CTなどの検査で発見されることも多くあります。

 

急性動脈閉塞

 

心房細動など不整脈が原因となることが多く,突然の手足のしびれ,痛み,色調不良などの症状がでます。

 

下肢静脈瘤

 

出産や立ち仕事などが原因となることが多く,重苦感,こむらがえり,むくみ,かゆみ,色素沈着などの症状があります。

 

深部静脈血栓症

 

片側の足の腫れ,皮膚は紫色変化,痛みなどの症状で発症します。長期臥床や安静後に発症することが多く,肺塞栓を合併する可能性があり,エコノミークラス症候群ともいわれます。

 

リンパ浮腫

 

無痛性の片側の手足のむくみで,乳がんや子宮がんなどの術後に発症することが多いです。

診療実績

 

血管外科手術件数

 

R2年

(2020年)

R3年

(2021年)

R4年

(2022年)

腹部大動脈瘤

(開腹手術)

21件

15件

19件

腹部大動脈瘤

(ステントグラフト)

16件

24件

28件

閉塞性動脈硬化症

(バイパス術)

15件 9件 11件

閉塞性動脈硬化症

(ハイブリッド手術)

2件 4件 5件

閉塞性動脈硬化症

(血管内治療)

22件 13件 23件

急性動脈閉塞

(血栓除去法)

13件 7件 4件

下肢静脈瘤

ラジオ波血管内焼灼術

25件

10件

17件

下肢静脈瘤

(その他の手術

9件

9件

8件

血液透析バスキュラー

アクセス手術

131件 114件 101件

その他の

血管手術

19件 57件 51件
273件 262件 267件