平成27年度 大崎市民病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞のICD10別患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 851 258 381 638 742 1398 3122 3052 2217 342
 当院は,地域がん診療連携拠点病院としてがん診療を担うとともに,救命救急センターを有する県北の唯一の病院として救急医療にも尽力しております。
 また,地域医療支援病院である当院は,地域医療の中核として,質の高い医療を幅広い年齢層の患者さんに提供しています。
 特に,当地域での高齢化を反映して,60~80代の割合が多くなり,全体の6割を超えています。
 一方,地域周産期母子医療センターにも指定されており,妊娠後期から新生児早期までの周産期医療に力を入れていることから,新生児・乳幼児の件数が多い傾向にあります。NICU(新生児集中治療室)を配置し,産科・小児科の連携の下,安心したお産のできる病院を目指します。
 平成27年度における,当院の退院患者は13,006人でした。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)ファイルをダウンロード
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx9904xx 肺がんの化学療法 113 11.64 13.38 0.57% 67.59
040080x099x0xx 肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎 67 9.28 14.34 0.00% 71.57
040040xx99100x 肺がんの検査 66 3.35 3.29 73.81% 68.70
 呼吸器内科では,肺がんや肺炎等の治療のための入院が多くなっています。
 肺がんの抗がん剤治療による化学療法が最も多く,気管支鏡検査を目的とした入院もランクインしています。当科は,呼吸器外科・放射線治療科・腫瘍内科等と密接に連携し,診断と治療を行っています。
 また,肺炎や気管支炎の患者さんも多く,一般的に高齢になるほど重症になる傾向があり,入院期間も長くなることが多いです。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx99100x 狭心症などの心臓カテーテル検査 247 3.15 3.07 0.00% 66.91
050050xx0200xx 狭心症などの手術(心臓カテーテル治療) 92 5.80 4.87 5.56% 67.34
050130xx99000x 心不全の治療 91 15.91 18.30 82.05% 79.51
 循環器内科の最も多い症例は,狭心症などに対する心臓カテーテル治療のための入院や,治療前・治療後の心臓カテーテル検査のための入院です。
 また,心不全の症例数も多く,患者さんの平均年齢が約80歳と,高齢者の患者さんが多くなっていることが分かります。患者さんは当院での急性期治療後,転院して継続治療やリハビリをされています。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx03xx0x 小腸大腸の良性腫瘍の内視鏡的治療 312 3.02 2.76 0.00% 66.42
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎の治療 146 7.08 10.93 2.12% 75.78
060020xx04x0xx 胃がんの内視鏡的治療 129 7.06 9.20 0.00% 71.47
 消化器内科の最も多い症例は,小腸や大腸のポリープに対する内視鏡的治療(ポリペクトミー)となります。小腸や大腸内にできた良性腫瘍を内視鏡を用いて摘出する治療です。
 消化管の内視鏡的治療の一例として,胃がんに対する治療があります。早期胃がんに対して上部消化管内視鏡(胃カメラ)を用いて治療を行います。粘膜下層剥離術(ESD)が主な治療方法となっています。
 多い症例として,胆石や胆管炎といった胆道の病気が挙げられます。胆石で胆管が詰まって炎症を起こすなどが典型的な症例で,胆管をチューブで広げる,胆石を除去する,膿瘍を取り除くなどの治療が内視鏡を用いて開腹することなく行われます。
腎臓・内分泌内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx99010x 腎炎・腎不全の治療(透析有り) 39 13.82 15.39 0.00% 66.46
110280xx991x0x 腎炎・腎不全の治療(内シャント血栓除去術) 32 7.66 7.47 0.00% 50.19
110280xx99000x 腎炎・腎不全の治療 27 15.78 13.64 0.00% 63.85
 当科の最も多い病名は腎炎・腎不全です。これは日本人の高齢化により,高血圧・動脈硬化性疾患の最終像としての腎不全が年々増加している傾向と関連するものです。腎臓の組織を採取する腎生検や,薬物療法のほか血液浄化療法(透析など)を行います。
 また,高血圧症には,血圧を調整するホルモンや血管の異常で血圧が上昇する疾患が隠れていること(二次性高血圧症)もあり,当科では,二次性高血圧症が隠れていないかどうかを詳しく検査しています。
糖尿病・代謝内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
100070xxxxxxxx 2型糖尿病の治療 48 13.73 15.35 0.00% 61.15
100040xxxxx00x 糖尿病による意識障害や昏睡の治療 34 14.12 14.20 0.00% 48.03
100393xx99xxxx 血液中pH値異常の治療 - - 10.28 - -
 糖尿代謝内科では,糖尿病や生活習慣病の治療を行います。
 糖尿病は,毎週水曜日の午後に糖尿病教室を開催し,糖尿病患者酸の教育に積極的に取り組んでおり,当科にて治療中の糖尿病の方だけではなく,他院で治療中の方や一般の方でも自由に無料で参加できます。
 生活習慣病については,患者さん自身も主治医チームの一員として,医師,看護師,薬剤師,管理栄養士などで構成されたチーム医療で生活習慣の改善指導,合併症の治療を行っています。
神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x099030x 脳梗塞(JCS10未満)の治療(血栓溶解療法) 147 17.90 18.08 9.35% 72.56
010060x199x30x 脳梗塞(JCS10以上)の治療(血栓溶解療法) 26 20.77 23.34 0.00% 81.35
010060x099000x 脳梗塞(JCS10未満)の治療 20 13.40 15.80 0.35% 76.30
 神経内科で扱う病気で,最も多いものは急性期脳梗塞となっています。患者さんの状態と,行った治療内容によりDPCコードは異なっていますが,トップ3いずれも脳梗塞の治療です。血栓溶解療法で超急性期治療を行えば,後遺症を少なくすることができます。なお,JCSは意識障害の深度を評価する検査で,桁数が大きくなるほど意識レベルが低下していることを表します。
血液内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130030xx99x40x 非ホジキンリンパ腫(悪性リンパ腫) 42 22.02 17.69 0.00% 69.29
130010xx97x2xx 急性白血病 10 16.25 43.59 2.91% 68.30
130060xx97x40x 骨髄異形成症候群 23.04
 当科は完全無菌室(クラス100)を8床有し,急性白血病・悪性リンパ腫に対する強力な化学療法や造血幹細胞移植にも対応可能です。
 造血幹細胞移植は2003年から行っており,2014年までに計90件の実績があります。
腫瘍内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060035xx99x50x 大腸(結腸)がん(化学療法) 94 3.90 4.53 43.33% 66.32
060020xx99x30x 胃がん(化学療法) 54 4.33 6.67 50.67% 64.56
060040xx99x60x 大腸(直腸肛門)がん(化学療法) 37 3.68 4.51 0.48% 70.95
 当科では消化器がんを中心に,各種進行がんに対して,最新のがん薬物療法を行っています。一人一人の生活スタイルにあった治療を続けられるよう支援しています。
 臓器別の各診療科と連携しながら,肺がん,乳がん,腎がん,頭頚部がんなど,多くの進行がんの全身治療も担当します。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040080x1xxx0xx 15歳未満の肺炎の治療 132 4.55 5.72 2.50% 1.51
040100xxxxx00x 喘息の治療 120 4.43 6.31 23.81% 5.03
140010x199x00x 早産,低出生体重児の入院 95 4.46 6.17 0.00% 0.00
 小児科では肺炎や気管支喘息といった小児呼吸器疾患の症例が多くなっています。特に肺炎は,患者さんの平均年齢が2歳未満であり,小さなお子さんの呼吸器治療の重要性が分かります。
 また,NICU(新生児集中治療室)では,地域周産期母子医療センターとして地域の中心的役割を担い,ハイリスクな分娩をはじめ,周辺地域の産院からの新生児搬送を受け入れ,早産・低出生体重児を中心に診療しています。
 平成27年度に新設した小児外科との連携で,仙台でしか受けれなかった治療の一部が,大崎でも可能となりました。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060035xx0100xx 大腸がんの手術 95 11.87 17.41 0.00% 69.16
060210xx99000x 腸閉塞(イレウス) 79 7.81 9.17 0.00% 71.23
090010xx03x0xx 乳がんの手術 70 5.87 6.79 0.00% 62.70
 外科で最も多い症例は大腸がんになります。患者さんの経過の一例としては,消化器内科で検査を行った後に,外科に入院,手術を行い,化学療法のために計画的に短期入院を繰り返すというものが挙げられます。当院では大腸がんの手術の8割が腹腔鏡下で行われており,比較的短い入院期間となっています。
 腸閉塞(イレウス)は,食べたものや唾液・胃液などの消化液などが,小腸や大腸で通過できなくなり,どんどん貯まることで腹痛,腹部膨満,嘔吐,排便・排ガスの停止などの症状をおこす病気です。
 また,乳がんの治療件数が多いことも当院の特徴です。当院では,形成外科との連携で,乳房の再建にも対応しています。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050080xx01010x 弁膜症の手術 25 27.92 25.69 4.49% 62.72
050161xx9901xx 解離性大動脈瘤(人工呼吸あり)の治療 11 21.55 23.13 0.00% 74.45
050161xx9900xx 解離性大動脈瘤(その他)の治療 10 16.00 18.74 11.71% 82.40
 心臓血管外科が行う手術は,目の前の命を救うための手術です。一人一人の患者さんに丁寧に向き合い,安全に治療することを何より第一に心がけます。専門医は2名,ステントグラフト指導医1名で,狭心症や心筋梗塞,弁膜症,大動脈瘤や大動脈解離などを担当します。
呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx97x0xx 肺がんの手術 83 10.13 13.03 0.01% 70.04
040040xx99100x 肺がん(手術なし) 40 3.03 3.29 0.00% 67.88
040200xx99x00x 気胸 18 5.33 8.28 0.00% 24.44
 当科は呼吸器の病気に対し,呼吸器内科や放射線治療科と協力しながら,手術を中心とした治療を行っています。
 手術は,体の負担が少ない胸腔鏡下手術を積極的に採用しています。また,機能温存のための,気管支形成術,血管形成術などの手術も行っています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010040x099x00x 脳卒中の治療 59 21.17 19.32 0.00% 68.34
160100xx97x00x 頭部外傷の手術 56 10.25 10.02 6.58% 74.52
160100xx99x00x 頭部外傷の治療 29 12.52 7.52 40.96% 71.31
 脳神経外科では,手術を最終手段として,脳のあらゆる疾患を診療しています。おもな対象疾患は脳卒中,頭部外傷です。
 脳血管障害については,高度先進医療の一つである脳血管内治療の実績が豊富です。東北全体で5施設しかない脳血管内治療指導医在籍施設で,これまでの治療総数は500例以上です。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿骨骨折の手術 205 14.66 28.70 6.15% 82.68
070343xx97x0xx 腰部脊柱管狭窄の手術 41 17.78 18.44 0.00% 71.15
070230xx01xxxx 変形性膝関節症の手術 38 25.55 27.21 0.00% 77.39
 整形外科では,頭部と内臓を除く,骨,関節,腱,靱帯,筋肉,末梢神経などの外傷や障害を専門的に担います。
 地域の年齢推移と同様に,大腿骨骨折の症例数は年々増加しています。また,変形性膝関節症も年齢を重ねるごとに増加し,男女別から見ると,年齢が高くなるほど女性の患者さんが増えてきます。
 当科では,地域との連携を重視し,外傷の緊急手術や手術目的でご紹介いただいた患者さんに迅速に対応し,早期機能回復に努め,病診・病病連携を通じ,術後リハビリの役割分担をはかりながらADL(人間の基本的な日常動作)の獲得,QOL(生活の質)の向上を目指しています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110070xx02020x 膀胱がんの手術(化学療法あり) 98 8.57 8.02 0.00% 72.16
110310xx99xxxx 尿路感染症の治療 43 8.88 12.60 0.00% 75.44
110070xx99x20x 膀胱がんの治療(化学療法) 38 10.29 12.36 100.00% 76.71
 泌尿器科では,膀胱がんの経尿道的手術目的での入院が一番多い症例です。DPCにおいては,膀胱がんで経尿道的手術を行う分類は,その入院期間中に化学療法(抗がん剤治療)を行ったかどうかでコードが別のものとなります。3位には,膀胱がんの化学療法(抗がん剤治療)による治療となっています。
 2位の尿路感染症は,一般的に女性や高齢者に多いとされる病気です。
産科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 116 8.05 9.94 6.76% 32.48
120170xx99x0xx 早産、切迫早産の治療 22 17.41 20.87 22.84% 32.77
120260xx01xxxx 分娩異常時の手術 22 6.82 9.63 0.00% 30.32
 当院は地域周産期母子医療センターとして,大崎市を中心に県北までの母体搬送を受け入れ,常時胎盤早期剥離などの緊急の処置が必要な妊婦さんや切迫早産,妊娠高血圧症候群などの妊婦さんを受け入れています。
 また,平成26年にはNICU(新生児集中治療室)が新設され,より多くの母体,胎児の受け入れを行うことができるようになりました。
婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120060xx01xxxx 子宮筋腫(良性)の手術 78 8.67 10.18 5.32% 44.78
120070xx02xxxx 卵巣のう腫(良性)の手術 75 5.13 6.50 0.00% 41.73
120010xx99x50x 卵巣がんの治療(化学療法) 59 2.27 5.17 0.00% 60.00
 婦人科では,良性疾患に対する手術療法では,可能な限り腹腔鏡下手術を行います。悪性腫瘍(がん)に対しては,手術療法・化学療法(抗がん剤治療)・放射線療法を組み合わせた集学的治療を行っています。
 治療法の選択はガイドラインに則り,さらに患者さんの希望や全身状態,社会的背景を考慮し決定します。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020180xx97x0x0 糖尿病性網膜症の手術 43 3.98 8.62 0.00% 57.65
020200xx9710xx 黄斑、後極変性の手術 39 4.13 7.99 0.00% 71.00
020290xx97xxxx 涙器の手術 20 9.60 5.18 0.00% 70.75
 眼科の入院はほとんどが手術目的となります。
 糖尿病性網膜症や黄斑などの網膜や硝子体の病気は,放置することで失明の危険性がある重篤な病気であり,当院では治療に力を入れています。
 また,涙器(涙を分泌する器官)の異常により,涙の量の不足やその成分の不足を防ぐ手術についても対応しています。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030428xxxxxxxx 突発性難聴 68 6.04 9.60 14.36% 57.21
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 61 6.18 7.76 8.09% 57.93
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 61 5.28 5.53 80.95% 45.07
 当科は宮城県北唯一の耳鼻咽喉科医常勤施設として,耳鼻咽喉科疾患全般に対応しており,できる限り大崎地域で治療が完結するよう努めています。
 突発性難聴や慢性副鼻腔炎,扁桃周囲膿瘍などの急性期入院化療を行っており,上気道狭窄や頚部腫瘍,頚部外傷などに対しても積極的に臨床手術を行い対応しています。
救急科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
161070xxxxx00x 薬物中毒 55 2.44 3.58 0.00% 83.14
110310xx99xxxx 腎臓または尿路の感染症 29 4.21 12.60 0.00% 63.23
030400xx99xxxx 前庭機能障害(めまい) 26 2.23 5.31 0.00% 43.31
 平成26年度より当院に救急科が設置されました。救急科では,各科専門医と連携して,病気や症状を限定することなく,救命救急センターでの特に重症な救急患者の初期診療,重症患者の集中治療,病院前救護,災害医療,メディカルコントロールを行っています。
 そのため,薬物中毒の救急疾患による入院が多く見られます。これらの患者さんは,精神科的な背景も多くあり,精神科との協力体制が欠かせません。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 190 25 19 32 24 - 1 7
大腸癌 56 33 60 63 10 169 2 7
乳癌 60 41 11 3 - 11 1 7
肺癌 79 30 43 126 - 133 1 7
肝癌 33 23 23 54 - 97 2 7
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
 当院は宮城県北唯一の地域がん診療連携拠点病院として,地域の皆さまとともに宮城県北に「がんになっても安心して暮らせる社会」を実現したいと考えています。
 当院では,がんセンターを設置し,腫瘍内科を中心に,がんを扱うあらゆる診療科や職種が連携して診療に携わっております。消化器,肺,血液,泌尿器,婦人科,乳がんなどの領域で,県内でもトップクラスの診療を行ってきました。
 なかでも消化器内科・外科で胃がん・大腸がん・肝がんの患者さんを,呼吸器内科・呼吸器外科で肺がんの患者さんを多く診療しています。乳がんにつきましては乳腺外科にて診療を担当しています。

胃がん・大腸がん・肝がん
 胃がんは特に早期であるⅠ期の患者さんの割合が高く,これはできるだけ早期のうちに内視鏡的治療や腹腔鏡下治療といった比較的患者さんへのダメージが少ない治療を行うことによって,患者さんの負担を減らそうという試みが表れていると言えます。

肺がん
 原発性肺がんは5大がんのうち,本邦における前がん死数の第1位であります。
 このため治りにくいがんの一つに数えられており,病期別に見ると,最も治療成績がよいのは完全切除が期待できるⅠ期であり,Ⅲ期以上になると,手術適応から外れることが多くなります。当院の症例ではⅣ期が多いことから,診断時にはすでに進行例が多いことが治療赤誠を悪くする大きな原因になっております。症状がなくても健康診断を受け,胸部エックス線写真や,胸部CT検査で早期の肺がんを発見し,迅速に診断,治療を行うことが治療成績向上のカギです。

乳がん
 乳房は体表面に位置するため,乳房腫瘤の自覚によって乳がんを発見されることが最も多くなっております。また,検診マンモグラフィの普及により,早期発見される症例も増えております。その結果,Ⅰ期・Ⅱ期が大半を占める状況となっています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
重症度 0 12 7.92 50.08
重症度 1 37 10.92 67.11
重症度 2 33 14.24 73.85
重症度 3 26 14.27 80.46
重症度 4 10 10.70 83.40
重症度 5
不明
 本邦3位の死因である肺炎です。
 重症度が低い患者さんの平均年齢が50から60歳代であるのに比べて,中等症から超重症では年齢が80歳代となっており,市中肺炎は年齢が上がるごとに重症化していることが分かります。
脳梗塞のICD10別患者数等ファイルをダウンロード
ICD10 傷病名 発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
G45$ 一過性脳虚血発作及び関連症候群 3日以内 21 5.43 72.24 0.00%
その他
G46$ 脳血管疾患における脳の血管(性)症候群 3日以内
その他
I63$ 脳梗塞 3日以内 272 24.67 74.51 53.05%
その他 39 11.21 72.44 0.00%
I65$ 脳実質外動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの 3日以内
その他
I66$ 脳動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの 3日以内
その他
I675 もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症> 3日以内
その他
I679 脳血管疾患,詳細不明 3日以内
その他
 症例のほとんどが,脳神経外科および神経内科に入院された患者さんが対象となります。なかでも脳梗塞に分類される症例の割合が9割以上と非常に高く,特に発症日から3日以内の急性期脳梗塞が集計全体の8割以上を占めます。
 急性期脳梗塞の患者さんの平均年齢は75歳に近く,高齢者の方が多くなっています。平均して25日ほどの入院期間で治療とリハビリを行い,自宅や施設に帰られるか,または,半数の患者さんが継続リハビリのため,よりリハビリを専門に行っている病院に転院されています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)ファイルをダウンロード
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 81 2.93 5.56 1.20% 68.07
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 70 3.77 7.83 4.11% 78.23
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) 60 0.02 22.35 10.00% 69.35
 虚血性心疾患には狭心症と心筋梗塞がありますが,どちらも詰まっている若しくは詰まりかけた冠動脈を広げることが必要となります。1位と3位の手術は,当院では外来の検査で必要と判断された方のほか,救命救急センターに搬送されてくる患者さんに対し,カテーテル検査を行い,狭くなっている血管がどこにあるのかを診断し,狭い部分を風船で広げた後に,ステントという薄い金網を血管の内側から貼ります。
 2位のペースメーカ移植術は,徐脈性不整脈に対して行われる手術で,心臓の動きの監視や治療を行うペースメーカーの本体と心臓をつなぐリードを植込みます。ペースメーカーは本体に接続されたリードを介して心臓の電気信号を24時間監視続け,患者さんの心臓リズムを整える必要がある場合には,本体から電気刺激を送って治療を行います。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K721-21 内視鏡的大腸ポリープ切除術(長径2cm未満) 296 1.03 1.0 0.00% 67.61
K7211 内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 154 1.01 1.0 1.32% 68.13
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層) 126 0.98 5.1 0.66% 71.31
 消化器内科では,内視鏡を用いて大腸や胃のポリープを観察し,必要と診断された場合,ポリープを切除しています。上位3つとも共通して術前術後の入院日数が少ないことが特徴です。
 表にはありませんが,救命救急センターを有する当院では,吐下血に対する止血を行う手術を緊急時にも対応できるよう体制を準備しています。
腎臓・内分泌科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K610-3 内シャント設置術 38 8.58 16.58 4.88% 64.00
K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術
K610-3 外シャント設置術
 当科では,地域の先生方との役割分担を推奨しながら,患者さんの利便性向上のため,透析アクセス関連の手術を放射線診断科の先生と連携し担当しています。
腫瘍内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K635 胸水・腹水濾過濃縮再静注法 28 2.89 11.6 11.43% 62.68
K6113 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用埋込型カテーテル設置(頭頸部その他) 26 1.46 2.4 0.00% 63.50
K6112 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用埋込型カテーテル設置(四肢) 14 10.07 3.7 0.00% 71.21
 当科では消化器がんを中心に,化学療法(抗がん剤治療)や緩和治療を行っています。
 1位はがん性の胸水・腹水に対し細胞成分を完全に濾過・濃縮し,静脈内に点滴注入する治療です。2位3位の手術は,抗がん剤治療を行うにあたって,点滴薬を注入する際の入口を作ることで,頻回に行われる持続注入や疼痛の制御が可能となります。
 腫瘍内科では,患者さん一人一人の生活スタイルに合った治療を続けられるよう支援しています。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6335 鼠径ヘルニア手術 151 1.22 1.97 0.00% 61.10
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 114 1.34 3.56 1.75% 60.88
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 82 2.29 9.18 1.22% 68.73
 外科では,当院診療科の中でも患者パスを先駆けて導入し,様々な病気・手術を担当しています。特に手術は,患者さんへの負担を軽減する観点から,内視鏡を用いた手術の実施を心がけています。
 鼠径ヘルニアは,特に発生する頻度の高いヘルニアで,当院で行う手術数も多くなっています。
 胆のう炎や胆石症などの病気に対して,胆嚢摘出術を行っています。急性胆のう炎を起こされた患者さんは,まず内科的な治療で炎症を改善させて一旦退院し,改めて外科に手術目的に再入院するケースが典型的です。当院で行う胆嚢摘出術は,腹腔鏡下で行われることが多く,手術に対する患者さんの負担をできるだけ小さくするよう努めています。
 3位は大腸がんに対する結腸の切除手術です。当院は地域がん診療連携拠点病院として,診療科の垣根を越えた連携のもと,患者さんへの治療方法を選択・実施しております。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5551 弁置換術(1弁) 19 9.84 23.53 0.00% 71.53
K5522 冠動脈、大動脈バイパス移植術(2吻合以上) 10 16.00 31.90 16.67% 67.10
K5611 ステントグラフト内挿術(胸部大動脈)
 心臓血管外科は,平成26年度より当院での手術を開始しました。
 当科におけるKコード手術件数1位は,弁置換術です。痛んだ心臓の弁を人工の弁(機械弁または生体弁)に取り替える手術で,2つ以上の弁を同時に取り替える手術や,痛んだ弁を直す弁形成術を行うことがあります。
 2位は冠動脈,大動脈バイパス移植術で,患者さんから採取した血管で,心臓への新たな血液が流れる路を作る手術です。
 3位はハイブリッド手術室で大動脈瘤や大動脈解離に対して行われるステントグラフト内挿術です。患者さんの体に対する手術からの負担が少なく,高齢者など体力のない患者さんに適しております。低侵襲治療として,近年注目されている手術です。
呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超える) 43 1.09 9.7 2.27% 69.19
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) 31 1.42 4.77 0.00% 72.26
K5131 胸腔鏡下肺切除術 19 3.63 3.05 0.00% 34.00
 呼吸器外科で最も多い手術は,高齢者に発症することが多い原発性肺がんや転移性肺がんに対して,がんの進行度と悪性度および患者さんの対術能を呼吸器内科や放射線治療科と吟味し,協力しながら最適の手術選択を心がけています。
 3位の手術は,若年男性に生じることが多い自然気胸の根治手術として,原因となる肺の部位を,体の負担が少ない胸腔鏡下にて切除を行っています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 55 0.49 9.09 7.14% 76.24
K1781 脳血管内手術(1箇所) 31 1.23 28.10 25.81% 65.19
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) 27 2.63 32.89 37.04% 66.07
 当院には神経内科と脳神経外科が密に連携する脳神経センターがあり,最大の特徴は,最新技術を駆使した脳卒中治療です。
 脳塞栓症に対する血栓溶解療法に加え,脳神経外科では,カテーテル技術を用いる脳血管内治療のほか,神経内視鏡を用いて小さな傷口で行う脳内出血の除去などを積極的に行っています。
 24時間体制下の救急医療と高度先進医療が使命であり,慢性期のリハビリテーションや介護に関しては,周辺施設との地域医療連携ネットワークを活用し,地域完結型の医療を目指しています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(大腿) 172 4.12 10.4 80.11% 83.26
K1426 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓形成) 54 2.24 14.6 42.59% 69.48
K0811 人工骨頭挿入術(股) 49 5.86 9.5 91.84% 76.29
 整形外科の手術1位は大腿骨骨折の手術です。高齢者に多く,その多くは冬期の転倒によるものです。これは3位にランクインした股関節の人工骨頭挿入術も同様です。
 当院整形外科では,救急医療と高度医療に対応すべく,回復期におけるリハビリテーションや介護に関しては,回復期のリハビリテーションを得意としている病院や周辺施設との地域連携を行い,地域完結型の医療を目指しています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 132 2.17 5.87 0.76% 72.68
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 32 2.00 6.09 4.65% 58.88
K8411 経尿道的前立腺手術(電解質溶液利用) 24 1.17 6.04 0.00% 69.63
 泌尿器科では膀胱がんの手術が最も多い手術となっています。尿道から内視鏡を挿入し,腫瘍を切除します。開腹しない方法ですので,開腹する切除手術に比べて,患者さんの体への負担が少ない治療方法です。
 2位の経尿道的ステント留置術は,腎臓と膀胱をつなぐ管である尿道が,腫瘍や結石など何かしらの原因で狭くなったり,塞がってしまったりする状態を改善するための治療です。ただし,原因となっている病気が,この治療のみで治るわけではありません。
 東北大学病院との綿密な連携を取りながら適切な診断・治療を行える体制を構築しているほか,周辺施設との医療連携のもと診療するシステムを運用しています。
産科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 131 2.16 6.05 0.00% 32.30
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 33 0.58 5.97 3.03% 31.30
K907 胎児外回転術
 当科は,小児科との連携下,地域周産期母子医療センターとしての役割を有し,大崎市はもとより,県北広範囲に渡って母体搬送を受け入れています。特にハイリスク妊娠や分娩を取り扱うことが多く,帝王切開術(選択ならびに緊急)がKコードの上位となっています。
 平成26年に新生児治療室(NICU)が設置され,より多くの母体,胎児の受け入れを行うことができるようになりました。
婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K877 子宮全摘術 83 1.07 6.98 0.00% 48.81
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 76 1.07 3.16 0.00% 41.36
K867 子宮頸部(腟部)切除術 71 1.00 2.01 0.00% 40.34
 婦人科では,悪性疾患に対する治療を専門としています。治療法の選択はガイドラインに則り,さらに患者さんの希望や全身状態,社会的背景を考慮して決定します。
 子宮筋腫・卵巣腫瘍・子宮内膜症などの良性疾患,子宮頚がん・子宮体がん・卵巣がんといった婦人科悪性腫瘍の手術を行います。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合) 390 0.01 1.0 0.00% 75.70
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含む) 128 0.00 3.5 0.00% 65.90
K204 涙嚢鼻腔吻合術 19 1.32 8.0 0.00% 70.21
 眼科での手術1位は白内障です。外来での日帰り手術も積極的に行っております。
 2位には糖尿病性網膜症や黄斑などの病気の治療のための手術がランクインしています。この病気は,放置することで失明の危険性がある重篤な病気であり,当院では力を入れています。
 3位には涙を分泌する涙器という器官の異常で,涙の量の不足やその成分の不足を防ぐための手術です。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 47 1.00 6.4 0.00% 29.94
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術4型(汎副鼻腔手術) 40 1.18 4.2 0.00% 57.95
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 32 1.34 4.3 0.00% 67.66
 宮城県北唯一の耳鼻咽喉科医常勤施設として,耳鼻咽喉科疾患全般に幅広く対応しています。
 扁桃周囲膿瘍,慢性副鼻腔炎などの改善のための手術が上位にランクインしています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 28 0.20%
異なる 15 0.10%
180010 敗血症 同一 51 0.40%
異なる 26 0.20%
180035 その他の真菌感染症 同一 16 0.10%
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一 58 0.40%
異なる
 重篤な外傷や,がんあるいは大手術後に血液の凝固に異常をきたすDICが起こることがあります。いろいろな感染症などから血液中に菌が入り敗血症になり,これが原因でDICが起こることもあります。当院は数多くの併存症を持った患者さんの手術を行っています。このため,手術後にDICを合併することもあります。また,当院は重篤な患者さんを主に受け入れる救命救急センター(三次救急病院)を有し,他の病院でDICを合併した患者さんの治療目的で紹介され入院する場合も多々あります。
 DPC病名と入院契機病名が異なった患者数は42名で,がんや感染症で入院後も全身状態が悪化してDICや敗血症といった重症な病態になってしまった症例です。
 手術・処置などの合併症は,ほとんどが同一である症例です。これは合併症の治療を入院目的として入院され,治療を受ける方が多いことを示します。
 手術や処置などは合併症を起こさないように細心の注意を払って行っています。しかし,合併症はどうしても一定の確率で起こり得ます。起こり得る合併症については,事前に可能な限り患者さんに説明したうえで,手術や処置の実施に同意いただいております。
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