臨床工学部
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部門概要
臨床工学技士とは、ME(Medical Engineer)やCE(Clinical Engineer)と呼ばれるメディカルスタッフで、医療機器のスペシャリストです。当部門は24時間365日体制で急性期医療及び今後益々増大する医療機器の安全確保と有効性維持の担い手としてチーム医療に貢献しています。
スタッフ数
本院臨床工学技士 21人
臨床工学部補助者 2人 計23人(令和4年4月1日現在)
業務内容
血液浄化療法業務(HD、online-HDF業務)
透析センター27床で外来患者、入院患者に対して午前・午後の2部透析を行っています。患者の状態によっては、ICUにおいても透析およびCRRTを行うことが可能です。
血液浄化療法業務(アフェレーシス業務)
顆粒球除去療法(GCAP)、血漿交換療法(PE)、血漿吸着療法(PA)、エンドトキシン吸着療法(PMX)、腹水濾過濃縮再静注法(CART)、の準備や機器の操作を行います。
心臓カテーテル業務
検査として冠動脈造影や心臓内圧を測定する左心・右心カテーテル法,スパズム誘発に対してのポリグラフ操作を行っています。また、治療として経皮的冠動脈形成術(PCI)で血管内超音波検査(IVUS)の操作を行い、場合によって経皮的心肺補助(PCPS)や大動脈バルーンパンピング(IABP)といった補助循環装置の準備・操作を行います。
不整脈治療業務
ペースメーカ等のデバイス植込み時の設定や毎週木曜日・金曜日に外来でケアをしています。また、不整脈治療業務として心筋焼灼術(カテーテルアブレーション)における機器操作管理業務を行います。
集中治療業務
集中治療が必要な患者へ医療機器の機能が最大限発揮されるよう、操作および保守点検を行っています。肺の機能を代行する人工呼吸器の点検や心臓の機能をサポートする大動脈バルーンパンピング(IABP)、肺や心臓が限りなく弱くなった時に用いる体外式膜型人工肺(ECMO)、腎臓の機能低下や重傷な感染症に陥った時に用いる血液浄化などの操作・設定・管理を行っています。
患者モニタリング機器等、様々な機器を用いて集中治療に貢献しています。
消化器内視鏡業務
2階内視鏡センターに常駐し、検査室4室・透視室1室での検査・治療に対応しています。
内視鏡装置の始業点検、内視鏡カメラのセッティング、周辺機器準備、内視鏡洗浄度の管理、夜間臨時対応用内視鏡のセッティングを行っています。
また内視鏡センターのみならず、手術室での腹腔鏡・内視鏡合同胃局所切除(LECS)、ICUでの内視鏡対応も行っています。
DSA業務
脳血管造影や脳動脈瘤塞栓術(コイリング)、血栓回収術における使用物品の準備を行っています。
高気圧酸素療法業務
第1種装置(個人用)を導入しており、救急にも対応しています。
手術室業務
内視鏡手術における機器の準備と内視鏡カメラによる録画、セルセーバーを用いた自己血回収、脳動脈手術におけるナビゲーション操作を行っています。また、ハイブリット手術室で放射線を用いたステントグラフト手術にも立ち会っています。心臓外科手術では、人工心肺を用いた体外循環装置の操作を行っています。
機器管理業務
医療機器の保守・点検やトラブル対応をしています。
また医療機器台帳を作成しており、機器管理システムに登録し一元管理しています。
業務実績
業務内容 | 令和2年度 | 令和3年度 | ||
---|---|---|---|---|
血液浄化業務(HD,On line HDF) |
8,753件 |
8,562件 |
||
血液浄化業務(アフェレーシス) | 618件 | 736件 | ||
体外循環業務(人工心肺) | 68件 | 73件 | ||
心臓カテーテル業務 | 774件 | 898件 | ||
不整脈治療業務(アブレーション) | 169件 | 172件 | ||
ペースメーカー業務 |
植込み |
85件 | 89件 | |
チェック | 1,171件 | 1,343件 | ||
DSA業務 | 82件 | 77件 | ||
消化器内視鏡業務 | 7,286件 | 7,881件 | ||
高気圧酸素療法業務 | 656件 | 574件 | ||
機器管理業務 | 36,226件 | 37,536件 |
※機器管理業務には定期点検・修理の他に日常点検も含まれます。
臨床工学部 初期研修プログラム
臨床工学部は24時間院内常駐勤務体制となっており、宿日直・待機業務をスムーズに行えるように研修期間を入職後2年間と定めています。1年目は透析センター業務と医療機器管理業務を研修します。2年目は循環器業務と手術業務などを研修します。3年目からは主な4業務を日替わりローテーションで担当することで、すべての業務に対応できる人材の育成に取り組みます。